過去ログ - キャスター「宗一郎様。 ここは…学園都市ですわ」
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6: ◆CERO.HgHsM[sage saga]
2011/04/25(月) 07:16:01.96 ID:GjrvZVV5o
やがてゆっくりと人の形を模した黒い影が揺らめきながら現れた。

『……たった今最悪になったわ。 消えなさいアヴェンジャー。 そもそも貴方こんなところで油を売っている場合?』

『うわ怖え。 相当嫌われてるみたいだなオレ。 まぁそれも当然の話か』

殺意が見え隠れする魔女の言葉を聞き、黒い影、反英雄アヴェンジャーは何がおかしいのか楽しげに肩を震わせる。

『あぁもう欝陶しいわね。 何? ここに至って何か話でもあるの? ならさっさと言いなさいな』

苛立った魔女の問を聞き、アヴェンジャーは僅かに押し黙ってから声を発した。

『まぁ話っていうか提案なんだ。 あー…笑われそうでちょっと怖いんだけどさ』

そしてアヴェンジャーはゆっくりと魔女にこう問いかけた。


『なぁキャスター。 アンタはさ―――平行世界ってあると思う?』


平行世界。
突拍子も無い筈の言葉を聞いた魔女は話にならないとばかりに溜息を漏らした。

『ハァ。 坊や……貴方ね。 私に魔導の講義をするつもり? そんなものは無数にあるわよ。 想像しうる事象は全て実現しうる事象なの。 そもそもこの繰り返す4日間が平行世界のようなものじゃない』

魔女はあっさりとその問を肯定し、その答えを聞いたアヴェンジャーはケラケラと笑いだした。

『ケケケ。 そうだよな。 考えてみりゃアンタだけは全ての絡繰を見抜いていたんだものな。 まぁともかくだ、本題はここからなんだぜ?』

からかうようなアヴェンジャーの言葉を聞いて魔女が冷ややかに続きを促す。

『……なら先に本題とやらを話しなさいな。 その持って回った言い方は貴方を形作っている坊やの影響なの?』

『ヒヒ。 かもね。 確かに時間もないことだし手っ取り早く言うぜ? 今、オレに残された魔力を使えばだな』

そこまで言うとアヴェンジャーは勿体ぶるかのように言葉を区切り。

魔女にひとつの可能性を提示した。


『アンタ達をこことは違う異なる世界へ送り込むことが出来ると思うんだよな』




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