過去ログ - マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」二機目
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941:>>1 ◆FnwJR8ZMh2[saga]
2011/11/24(木) 15:14:39.83 ID:weZ121dAO
ヤザンが勢い良く立ち上がる
この瞬間を待ち望んでいたような、生き生きとした表情を浮かべながら、此方を睨みつけていた
真っ直ぐに視線を交わらせるその瞳は、獲物を見つけた野獣のそれに瓜二つだった

――――

会話以外に音のない部屋、衝撃で倒れたグラスの音が大げさな位に響いて跳ねた

ヤザン「それは……俺と戦いたいって言葉と受け取るが構わねえな?」

吐息さえ感じられるほどに近い距離
額が擦れ合いそうなくらいに顔を寄せ、確認の言葉を吐いた
酒臭さが癇に障ったのかグラハムは嫌悪感こそ露わにしたが、顔を背けはしなかった

グラハム「分かっているなら話は早い……あまり言いたくはないが、謹んでこの言葉を贈らせてもらおう」

グラハム「ヤザン・ゲーブル……表に出ろ!」

ヤザン「上等だ……ユニオンのモヤシ野郎ッ!」

交わした言葉は多くなく、すぐ前に奴が宣言した通り軍人に人間観察など出来るものではない
だが、軍人だからこそ感じる【直観】が、ひしひしと己の脳髄に信号を送っていた

獅子の群にリーダーが二つも並ばぬように
虎が決して群れないように
似ているからこそ、近しいからこそ
――コイツは、決して相容れない存在だ、と

ヤザン「ダンケル、ラムサス! イナクトの準備だ! 急げよ!」

グラハム「カタギリ、フラッグを用意してくれ。皆まで聞くな、頼むぞ」

お互い真っ直ぐに格納庫に向かう
それ以降言葉は交わさなかった、ルールも決めはしなかった
戦って確かめる、その目的一つあれば十分だったからだ


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