193:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県)[saga]
2012/02/11(土) 04:04:25.94 ID:vCrfKuJS0
(翌晩)
――侯爵家屋敷
勇者「……」スタスタ
「お帰りなさいませ、勇者様」
「お帰りなさいませ」
「お帰りなさいませ」
勇者「ああ」
勇者「……」ハッ
勇者父「……」
勇者「ただいま戻りました」
勇者父「どこへ行っていた」
勇者「農場が荒らされていると言う噂がありましたので、魔物の退治に」
勇者父「どこだ?」
勇者「南方の郊外です」
勇者父「……そのような下級市民の手助けなど」
勇者「何人であろうとも、人に救いの手を差し伸べる。それが勇者の役割です」
勇者「これは父上が常日頃おっしゃっている、貴族たる義務でもあります」
勇者父「勘違いするな。無償で民を助ける義理などないのだ」
勇者「ですが――」
勇者父「薄汚れた姿をしているな。およそ依然変わらぬ醜い戦い方をしたのだろう」
勇者「父上!」
勇者父「湯浴みでもしてくるがよい。なりくらいは貴族らしくせよ」
勇者母「確かにみすぼらしい姿になってるわね」
勇者「母上……」
勇者母「そろそろ帰ってくる頃だと思ってたわ。疲れたでしょう。ここは言う通り、湯浴みしてきなさいな」
勇者母「食堂に食事も用意させておくわ。とりあえずしっかり休みなさい」
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