過去ログ - 女「ここが……異世界?」 #3
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535:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/04(金) 00:31:50.28 ID:IzPgY/Rc0
――草原の小屋

盗賊「よーし、昼飯にするぜ!」

修験者A「……いい加減に吐いてもらえないかな?」

盗賊「折角作った飯をいきなり吐けって言うのか?」

修験者A「そうじゃないよ。もう三日目。巨人もお嬢さんも帰ってこない」

盗賊「帰ってこれるはずねぇだろ。連中はまだ仕事をしているはずだ。終わったとしても、小屋の周りは罠だらけだ」

修験者B「そうですよ、先輩。私達も出られないんですから」

修験者A「向こうは罠の位置を知っているかもしれない」

盗賊「確かにな。少なくとも、てめぇらがここにいる事は知っているぜ」

修験者A「なら、戻ってこないか」

盗賊「わかったなら飯でも食っとけ」

修験者A「僕達はいつまでここにいれば良いのかな」

盗賊「何だ、俺の作った飯はまずいか?」

修験者A「美味しいよ!」バンッ

修験者B「ここの畑の野菜美味しいですよね」

修験者A「でもそうじゃない!」

盗賊「まず落ち着け。別に俺はてめぇらを殺すつもりはねぇんだ」

修験者B「前にも言ってましたね。『殺すつもりなら、罠を仕掛けたことを言わずに自分だけ町に戻ってる』って」

修験者A「あの時のあなたの殺気からは説得力の欠片もなかったけどね」

盗賊「てめぇらが信じずに町に戻ろうとしたからだろうが」

盗賊「だが、その通り。俺の役目はあくまで足止めで、てめぇらを殺すことじゃねぇ」

盗賊「だから折角飯も作って、快適な軟禁生活を送ってもらおうと思ったのによ」

修験者A「それにしても、早く解放して欲しいのだけど」

盗賊「だから昼飯を先に食えって言っているだろ。その後で話してやる」


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