692:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/29(月) 01:01:34.49 ID:o+6PQEkx0
黒竜「そして実際、竜族の理解とは食い違う部分があったのかもしれないと今では思っている」
勇者「……」
黒竜「青竜が力の街へ出てから凡そ一年――」
黒竜「人族の土地の様子を見に行った竜から報せがあった」
黒竜「どうやら青竜が街で犯罪を行っているらしい、とな」
騎士「犯罪だと?」
黒竜「連合側の国には伝わっていないだろうが、当時の力の街では話題になっていたようだ」
黒竜「昼夜問わず、人が無残に殺された」
黒竜「決まった殺し方はなかったが、いずれも酷い姿だったという」
黒竜「腕利きの賞金稼ぎすら返り討ちに遭い、手に付けられない状態だった」
黒竜「人族の間では明確に誰が犯人かはわかっていなかったようだったが」
黒竜「一部は犯人の住処に見当をつけていたのかもしれない」
黒竜「でなければ、風の噂でも青竜が犯人だということを聞かないはずなのだから」
騎士「それで、やはり犯人だったのか」
黒竜「ああ」
黒竜「勿論、最初は決めつけたりはしなかった」
黒竜「誰もが考えたのだ。あの謙虚で静かな青竜が、と」
黒竜「だが、呼び戻された青竜はすっかり変わっていた」
黒竜「冷酷な心の持ち主になっていたのだ」
黒竜「力の国で行ってきた犯罪の数々も、すんなりと自白した」
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