過去ログ - 神裂「鋼盾―――鋼の盾ですか、よい真名です」
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964: ◆FzAyW.Rdbg[sage]
2011/08/07(日) 22:57:55.76 ID:3hA2G0hWo


「―――鋼盾さん、先ほどの書類、今日のうちに提出してしまいましょう。
 夏休み中ですと会計関連を16時で閉めてしまうところが多いですけど、わたくしが一緒なら警備員の詰所まで1分かかりませんの」


 黒子が言う書類とは、鋼盾がスキルアウトに奪われた10万円の返金に関する書類のことだろう。

 確かに返して貰えるなら早い方がありがたい。


「ああ、んじゃ、お言葉に甘えようかな……1分で行けるってことは近所なの?」

「近所というほどでは……ま、道なりに行けば1.5kmってところですの」

「え、それ間に合わな……あ、空間移動!」

「御名答ですの」


 その言葉と同時に黒子は鋼盾の肩に軽く触れる。

 瞬間、景色が切り替わった――否、切り替わったのは視覚だけではない。

 蛍光灯が陽の光に、エアコンの風が自然風に、壁を隔てていた街の喧騒がダイレクトに。

 五感全てが唐突に切り替わるその異常。

 これが


「……てれ、ぽーと」


 鋼盾は目をぱちくりとさせる。

 タイムラグはゼロ、本当にいつの間にか外にいたのだ。

 空間移動の経験など勿論皆無である彼は、その奇跡のような体験に小さく震えた。





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