9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)
2011/05/02(月) 18:02:24.18 ID:vZ0FaaUq0
あとは、交替していく形で少女たちは次々と板に手を触れ、名前を言っていく。
「志筑仁美です」
「佐倉杏子だ」
「倉科絵理……です」
「桜庭ベル!」
「羽鳥玲奈よ」
「花澤紗瑠」
「藤崎……梨香」
「内海マリアです。よろしくお願いします」
マリアが石板から手を離し、後ろへと下がっていく。残ったのはほむらとまどかだけだ。
「君たちは契約しないのかい?」
キュウべぇが不思議そうに尋ねてくる。
「あ、あの……一人余分に契約することは、できませんか?」
「全然かまわないよ! 契約者は多いに越したことはないしね!!」
その言葉を聞いて、まどかの顔がぱぁっと明るくなる。
「そ、それじゃあ―――」
「ダメよ」
不意に、後ろからの声によって、まどかの言葉を遮断される。先程までソファで座っていた黒い少女が、立ち上がり冷たい目をまどかに向けていたのだ。
「あなたはダメ。どうしても契約したいなら、ゲームが途中まで差しかかってからにしなさい」
「別にいいじゃないか。それとも……君にとって、何か不都合があるのかい?」
さやかとベルが「そうだぞー!」と後押しするように言葉をぶつける。黒い少女は落ち着いた仕草で髪をなびかせ、その言葉を受け流した。
「この子が契約したら私を含めて契約者は13人。13という言葉は不吉なのよ」
「僕から言わせれば、すぐに12人になるから構わないと思うけどね」
キュウべぇの言葉に、マーヤは鋭い目つきで睨む。その目には敵意が感じられ、明らかにプログラムに対する感情とは思えなかった。
「……わかりました! じゃあ、わたしはいいです」
「まどか……私が代わりにやらないでも、いいんだよ?」
「それはダメだよ、ほむらちゃん。それに、途中からなら参加しても大丈夫みたいだし!」
まどかはニコッと笑顔を見せるが、明らかに無理している様子だった。
「わたしは、大丈夫だから」
「……うん、わかった」
「じゃあ、最後は君だね」
「……はい」
ほむらは歩き、石板の前へ立つ。そして、石板へ手を近づけ―――
「暁美……ほむらです」
自分の名前を、言った。
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