過去ログ - 初春「私があなたを助けます」
1- 20
21:87
2011/05/04(水) 15:23:18.05 ID:8SUUmgK10
【初春飾利】

「それじゃ、またねー!」

「また明日!」

先ほど、御坂さんと白井さんと別れて、今佐天さんと別れる。
陽はほぼ落ちてきて、あたりは薄暗くなっていた。
そのせいか風は冷たく、冷え切っている。

「やっぱり手袋、買っとくべきでしたね……」

あの後、ファミレスを後にしてゲームセンターで遊んだので買い物に行く時間がなかった。
それにもう完全下校時刻。
風紀委員の自分としては、ちゃんと守らないといけません。
手袋は今度の休日にでも買おう。

「はうー。寒いなー……」

ゆっくりと歩いているうちに陽が落ちて真っ暗になっていた。
明かりは外灯やビルの光だけ。あたりには学生の姿はなかった。
やばいな。そろそろ急がなきゃ。
少し足を速める。

「……?」

ふと、前を見るとゆっくりと歩く人影があった。
学生かのように見えたが、制服を着ていない。
多分あれは患者が着るような服だろう。

「こんな時間に患者さん……?」

このあたりには病院はなかったはず、ずっと先に大きな病院しかない。
そしてその人影の動きも少しおかしかった。
わき腹を必死で両手で押さえながらゆっくりとふらつきながら歩いていた。
今にも足がもつれ、倒れそうなくらいに。
そしてその心配をしていると、その人は外灯が照らす場所で足をもつれさせて倒れた。

「だ、大丈夫ですか!」

私は急いで駆け寄った。
その金髪の男の人は息が荒く、うつ伏せになって倒れている。
しゃがみこんで、

「どこか怪我をしてるんですか?」

体を起こした。

「……ッ!」

その苦しい顔をしている人は、みたことある人物だった。

「だ、誰だ……」

その声にも聞き覚えがある。

「あ……あなた……、は」

垣根帝督。
学園都市第二位。
死んだはずの人だった。
私を殺そうとしていた人だった。
そして再び、あの悪夢が私の頭に蘇える。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
80Res/71.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice