37:87[saga]
2011/05/22(日) 07:09:15.61 ID:rZ9489cc0
【垣根帝督】
意識がだんだん戻ってくると、俺は歩道で横になっていた。
たしかさっきまで、怪しい奴らから追いかけられていたはずなのに。
もう追いかけてこなくなって、ふと気を失っていたのか?
「な、なんだよ……これ……」
その疑問は瞬時に吹き飛んだ。
俺の目の前にいたのは
真っ赤な血を流し、横になっていた黒ずくめの男たちだったからだ。
数歩、また数歩、俺は後ろへと下がる。
そして自分の胃の中に溜まっていたモノを吐き出した。
どうやったら、こんな殺し方が出来るんだ――?
どうやったら、こんな……風に……殺せるんだよォ――!!
その死体はとても見れたものではなかった……。
人の形すら残っていないものもある……。
そこにいるのさえ恐ろしくなって、俺はその場から逃げ出した。
いつの間にか、わき腹の出血は止まっていた。
だが疲労は溜まりに溜まり、あまり早く走ることさえ出来ない。
やがて、その歩幅はだんだん小さくなっていった。
速度もだんだんゆっくりとなっていく。
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