165: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:45:31.24 ID:t6tCynLAO
私たちはお互いに向かい合った。律の顔は真っ赤だ。多分、わたしの顔も同じように真っ赤だろう。
律が小さく、わたしと会わない間に澪に何があったんだよ、と呟くのが聞こえた。何かあったとしたら、確実に律のせいだなと思う。
それから、私たちはゆっくり顔近づけて、唇を交わす。
166: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:46:00.42 ID:t6tCynLAO
どれくらい、そうしていただろう。それは一瞬にも永遠にも思えた。だけど、気がつくと、私たちはベンチに座っていた。初恋のカップルのように、微妙な距離感で座っている。
何人かがこっちをみていたが、人の目はそれほど気にならなかった。
少ししてから、律が口を開く。
167: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:46:27.68 ID:t6tCynLAO
律「そうだ、大ニュースがあるんだ」
今の私たちにとって大ニュースになりえるのは一つくらいしかないと私は思う。
168: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:46:53.86 ID:t6tCynLAO
律「ホントだぜっ!実を言うと今日もムギが応援してくれたんだ」
澪「そうか、ムギが……」
169: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:47:39.28 ID:t6tCynLAO
律「じゃあ、またなー」
律はムギを迎えるための集合時間を告げて、言った。
170: ◆Mu88Rugpw6
2011/05/14(土) 01:52:52.89 ID:t6tCynLAO
わたしは買い物から帰り、玄関にあがる。家のことを自分でするようになってから、憂の大変さを知った。今度会ったら、ありがとうを言わないとね。
買ってきた食材を冷蔵庫に詰め込み、一通り片付けてしまうと、わたしは床にゴロンと転がった。昔からこのフローリングのヒンヤリとした感じが好きだった。
どこかで振動音がするので、あたりを見回すと、ケータイが震えている。着信、ムギちゃんからだ。
171: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:53:20.04 ID:t6tCynLAO
紬「あっ唯ちゃん?」」
唯「やっほーこちら唯でーす」
172: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:54:15.12 ID:t6tCynLAO
唯「わたしも嬉しいよっ!!でも、きをつけてー」
紬「何かあったの?」
173: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:54:57.02 ID:t6tCynLAO
紬「ううん、アイス自体はあるんだけど、みんなと食べたようアイスはないの」
唯「もうっ!ムギちゃんのせいでアイスが食べたくなっちゃったよぉ!」
174: ◆Mu88Rugpw6[sage]
2011/05/14(土) 01:55:24.43 ID:t6tCynLAO
唯「そういえば、ムギちゃんはちゃんとキーボードやってる?」
紬「ちゃんと、やってるわ。むしろ、毎日の楽しみなの」
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