過去ログ - 御坂「サナララ」
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44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[saga]
2011/05/12(木) 00:39:07.54 ID:DyCjPhXi0

「いや、何でもない。アレよ、アンタ夏休みとか毎日補習とかあったり、課題に追われてたじゃない?なのに今回はダラダラと過ごすとか言ったから疑問に思って」

「…………」

このナビゲーター状態はどういう原理か分からないけれど、補習などに出なくても欠席扱いにならないという効果がある。。
春休みに入る少し前に対象者となり、そのままナビゲーターになった俺は一度も補習に出てはいない。
当然、春休みの課題や、補習はあるのだけれど一度もそういった催促を受けていない(いや、春休み前に間違いなく言われている)ので完全に忘れていた。

俺は直ぐに学校鞄の中を漁り課題と思わしきプリント、問題集、レポート用紙などを取り出して机の上に並べる。
普段授業に出ていないつけも溜まっていたのか、とても春休み期間中に終わるはずも無い量の課題が机の上で塔となり圧倒的な存在感を放つ。

「アンタ……これって……」

課題の山に埋もれて見えなくなった御坂から声がかかる。

「そうです。これが上条さんがやらねばならぬ課題(リアル)です」

幻想ではない。なので右手でいくら触ろうとも、思い切りぶん殴ろうとも現実はぶち殺せない。
口元から自然と笑い声が漏れる。これは喜びではなく、絶望から来る笑いだ。
ああ、神は死んだ。そして俺も死ぬ(小萌先生の手によって)。

「じゃあ、一週間で片付けちゃいましょう」

「へ?」

そんなどう足掻いても絶望という現実に打ちひしがれていた俺に、御坂から恵みが与えられる。

「ペース配分をすれば何とか一週間で終わるでしょ?夜に四時間ぐらいやっていけばね」

俺のペース配分では夏休み並みの時間がなければ終わらない計算なのだが、そこは流石のレベル5。学園都市が誇る最高クラスの頭脳。
どうやら課題終了計画の演算は終了しているらしい。

「ありがとうございます!御坂様ぁああ!!」

今なら常盤台で御坂に話しかけていた子達の気持ちがよく分かる。コイツは最高の人間だ。
は、神なんざ俺には必要は無かった。なんたって勝利の女神(課題的な意味で)が居るんだからな!!
楽勝だ、小萌先生。

「中学生に教えてもらうことに、抵抗は無いのね……」

今度は喜びに打ちひしがれている俺に、御坂から冷ややかな台詞を吐かれた気がするがそんな些細なことはどうでもいい。
プライドなんか超電磁砲に乗せて焼け切れてしまっても問題は無い。

こうして共同生活一日目は、夜までお勉強会となった。
普段頭を使うことには慣れていない俺だけれど、御坂の教え方が上手なのか余り苦には思わなかった。



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