過去ログ - さやか「きょうこ、きょーこ」
1- 20
832:すけこ☆マギカ[sage saga]
2011/11/06(日) 07:57:40.63 ID:p4laV2rSo
「ごめん。杏子さん。ごめんね」

 愛されたいと献身を掲げ、殺されたいと悪意をかざす。

「僕が全てを喰らいたいのは、君のためでもある。けど、そうだね。ダメだよね。そうじゃないんだよね」

 宇宙なんてどうでもいいから、今をどうにかしてほしい。

「ごめん。杏子さんは聡いから、判ってしまうよね。僕が、僕らが杏子さんを好きなのは、僕らが誰かを好きなのは、結局」

 未来を信じる誰かの光を啜って、戦うフリしか出来ない自分は生きてきた。
 それでも。

「……すけこォ」
「杏子さん」
「アタシは、もう、……やだよ。こんな世界、やだよ……」

 渦巻く暗黒の空に、夜と少女が哭いている。

「ああ。杏子さん、こんな風に、僕と君の歩む道は重なる。望む楽園は、同じになるのに。
 けれどねぇ、君は、もう歩けないし、僕には、そもそもの選択権がないんだ」
「オマエの言ってる事、徹頭徹尾、わかんなかった……」
「僕も、君を好きだった、それだけの事だよ」
「……さやかは?」
「……ごめんね」
「ひどいヤツだよ」
「ごめんね」
「歩けないアタシを、オマエは、どうする。さっきのみたいに、食べるのか」
「杏子さん、もし僕が勝ったら、その時は、君のためという名目を掲げ、かざすよ」
「会話しろ。それでもリア充か」
「自称。結局。全部」

 上条恭子は、自虐的に微笑む。

「『主よ、わたしを平和の道具とさせてください』」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
843Res/753.17 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice