過去ログ - 少女「奴隷はもうやだよ……」
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899:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage_saga]
2011/09/24(土) 23:12:52.67 ID:Y4SPWTf2o
騎士A「おいおい、まだわからねぇのか?
 いや、分かってて否定してるのか?」

騎士B「分からないっすよ!」キリッ

騎士A「胸を張るなよバカッ。
 うちの大将……あの、青年以外に誰がいるよ」

騎士B「そんな、わけないっすよ。
 誘拐とかそういうのは、騎士らしくないっすよ」

騎士A「騎士らしく、なんて言葉にどんな意味があるよ。
 マータ騎士団が、
 各国貴族を半ば脅す形で維持費を徴収して、
 足りない分は帝国の船を襲って奪って、
 それでもまだ足りない分は、
 罪もない帝国の人間を奴隷売買で売り払って、
 そんで成り立ってるのはわかってるだろ。
 売れない奴隷で人体実験して、
 医療騎士団の面目保ってるのも知ってるだろ」

騎士B「わ、わかってるっす、わかってるっすけど」

騎士A「けどじゃねぇよ。
 英雄だ?
 勇者だ?
 『騎士様』だ?

 何を格好付けていやがる。
 俺達は、どうしようもねぇ殺し屋だ。
 それ以上でもそれ以下でもねぇ。

 人間殺して奪った金で飯を食うんだ。
 人間売り払って飯を食うんだ。
 神様気取った連中相手に、
 首を捧げて飯を食うんだ!

 そういうのをよ、なんて言うか知ってるか?
 クズっていうのさ」

騎士B「……」

騎士A「それでも、俺達にだって誇りはある。
 真っ向からぶつかって、
 殺したり殺されたりする事だ。
 戦争って形で殴りかかる事だ。

 その戦争が始まる前に、
 相手の親玉の娘を捕まえて、
 人質として使うなんてのは、
 外道にしても限度があるだろ!
 最後の誇りさえ、アイツは売り払ったんだよッッ!」

騎士B「そんな事を、あの人がするはず」

騎士A「公女を連れてきた時に、
 おれはこっそりあの人を追いかけて、
 海賊相手に仲良く話してるのを、この眼で見たんだ」

騎士B「う、そ、っすよ」

騎士A「年齢のワリに手柄があって取り立てられたが、
 それにもいくつだって疑惑がある。
 今回の公女の話と似たような、な」

騎士B「……」

騎士A「公女を実家に連れて行く時も、
 すぐに出航するって理由を付けて、
 一人で連れていっただろ。
 側近の眼帯すら連れずに」

騎士B「もしかして、その時に、なにか」

騎士A「無いって考える方が難しいだろ。
 娘が手の届く場所にいるんだ。
 海賊に誘拐された娘が、だぞ」

騎士B「もし、おいらが親なら」



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