906:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage_saga]
2011/09/24(土) 23:19:37.30 ID:Y4SPWTf2o
元老A「話にでた三十年前の戦争において、
ローディオス騎士団と呼ばれていたマータ騎士団は、
一般人も含めた七千人の寡兵が最大戦力だった」
軍幹部C「一般人を含めて、ですか。
それでも、七千はそれなりに多い数と思いますが」
元老B「対して、全盛期の大帝が彼らを攻めるにあたり、
二十万もの戦士を動員した」
軍幹部C「はぁっ!?
海を越えて、島ですよ?!
陸つながりなら歩かせればいいですが、
建造費も食費も人件費も、
船乗りを育てる教育費用だって必要な海戦で、
そんな大軍勢を用意したと?!」
公爵「事実だ……」
豪商「懐かしい話です。
現団長のラ・ヴァレッテ殿も参戦し、
その戦争で帝国の強大さを心身に刻み込まれ、
今度こそ堂々と打ち勝ってみせると息巻いていました」
軍幹部B「負けた記憶に駆り立てられた執念の騎士か」
公爵「帝国に三十倍の兵を用意させた精鋭の騎士達を、
彼がさらに鍛え上げたのだ。
相手としては尋常でないぞ」
軍幹部C「……我らではかないませんか」
公爵「正面から当たれば、負けは必定だろう。
どれだけの規模で来るのかわからぬが、
油断はできん」
元老A「島の軍船は8。正規兵200、予備動員兵600……
動員兵は雑用程度しか期待できん」
大商人「防衛戦は守る側が有利ですが、
この程度では到底、足りますまい」
軍幹部B「だがよぉ、
やってらんねーなんて言ってる暇はねえんだ。
どうにか戦うんだよ」
公爵「その準備は必要だ。
だが、今まで教会が我々に手を出さなかったのは、
ひとえに公爵家が多額の寄付を行っていたからだ」
豪商「手間をかけて、被害を出しつつ襲うよりも、
うまみがある状況を作っていたわけですな」
公爵「このように条件が緩ければ呑んでしまえばよい。
そうすれば戦いは回避できる」
元老A「金を出せというなら、
被害の復興に当てるよりは良いと、
そういう判断か」
公爵「一概には言えんがな」
大商人「建物に被害があればそれを直す。
直すためには人を雇い、
雇われた人間は金を得て、
得た金は使われて市場を動かし、
使われた金から税を取る事で国は潤い、
また人々も望む物を手に入れ、豊かになり、
損失はあれども、長期的には救われるという事よ」
豪商「我ら商人はそのように見ますのう。
ここに一理あるゆえ、帝国の宗教は我らの宗教と違い、
商売を推奨しておりまする。
そこだけは、良い宗教だと思いますよ。
それ以外については、まあ言いますまい。ほほ」
大商人「ひっかかる言い方を……」
軍幹部B「だが、命と金銭は天秤にのせられねぇよ」
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