過去ログ - 少女「奴隷はもうやだよ……」
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910:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage_saga]
2011/09/24(土) 23:24:54.53 ID:Y4SPWTf2o
眼鏡「元老院は親教会勢力と、親西側勢力の集まりだ。
 そこに軍人と、島の利権を手放したくない商人は、
 あまりにも組み合わせが悪い」

軍曹「説得なりなんなりするなら、
 反対勢力を付き合わせるんじゃなくて、
 根回しって名前の各個撃破で落としどころを用意して、
 それから会議ってなまえの調印式をするんだよ」

少女「でも、それじゃ、
 お父さんも手を取られて動けないと思うけど」

眼鏡「なんのために家宰(家長代理)がいるんだ。
 緊急時だからって事で、会議は公爵に任せて、
 委任状持たされた家宰さんが走り回ってるんだろ」

少女「つまり、お父さんは偉い人達のエサ?」

軍曹「そういうこった。
 目の前に派手な物を出されりゃ、それに目が行く。
 その間にウラで準備して、結果を見せる。
 手品の基本だな」

眼鏡「もっとも、各方面との利害関係の調整は、
 公爵って立場が無いと出来ない仕事だ。
 効率を落として時間を調節してるだけで、
 会議は会議で、踊りつつ進んでいるはずだ」

少女「ほえー……」

軍曹「おまえ、公爵継ぐなら、
 この程度の腹芸はできるようになっておけよ?」

少女「うぐっ、いや、難しいってそれ!」

眼鏡「まあ、意識しているだけでマシになる。
 右手を挙げたら左手を見よ、だな」

少女「……おぼえてがんばるよ」

軍曹「で、お前はどうする。
 俺はこの後コネのある上司と話して
 警戒レベルを上げてもらったり、
 『避難訓練』って名目で避難の準備させたりするが」

眼鏡「俺はこれから、押し寄せる出国者の相手だ。
 公爵から現場裁量、生命優先の許可をもらってるが、
 あまり手を抜きすぎるわけにもいかん。
 ここも、戦場になる」

少女「わたし、は」

軍曹「……」じっ

少女「わたしは」

眼鏡「……」

少女「……」

軍曹「…………ま、無理すんなよ。
 じゃ、俺は行く」

眼鏡「俺も行く。悪いな、茶もださんで」

軍曹「今度は紅茶でも入れてくれ」

眼鏡「くく、ムリだな。俺の給料じゃ手がでない」

軍曹「そりゃ残念だ」たたっ

 ばたん

眼鏡「……」

少女「……」

眼鏡「町の人達は、本格的な避難になれていないだろう」

少女「……うん。多分」


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