過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/17(火) 23:56:01.99 ID:SnBkuMDlo
上条「は?……え?」

 何が起こったのか理解が追いつかないのは上条だ。
 鞄を投げた様子もないし、別に地面に落ちたというわけでもない。
 ならば背中に何か取り付けるものがあるのかといえば、彼女にそんなものはないだろう。
 何が何だかわからない上条は頭に『?』を幾度と無く浮かべる。

フレンダ「ほらほら、結局早くしないと遅刻するって訳よ。そのままぼーっとしてるなら先いっちゃうからね?」

 言うやいなや、上条の頬を金髪がくすぐる。
 本気で行くのかよ!?と思った瞬間には既に上条も走りだしていた。
 鞄がどこに消えたのか全くもって検討もつかないけれど、ここは超能力の都市である学園都市だ。そんな不思議などゴロゴロ転がっている。
 例えば、彼の右手とかにも。

 先に駆け出したフレンダに上条はやっとのことで並走する。
 自分は男で、相手は女で。そして体力にも多少の自信があるのに『やっとのこと』だとは上条は驚かずにはいられない。
 上条は走りながら、そういえば、と横を走る少女に話を振る。

上条「そういえば、フレンダ。お前も遅刻しそうな割には余裕、だったよな?」

フレンダ「あー、私、本当は今日休む予定だったからねぇ。でも、当麻が必死に走ってるのを見てこりゃあ助けてあげないとなって思った訳よ」

 走りながら、余裕そうに上条の方を見て彼女は軽く笑う。
 上条はその女の子っぽい表情を見て少しばかり顔を赤くしながら再び問いかけた。

上条「……なんで、そこまでしてくれんだよ?」

フレンダ「あったりまえじゃん」

 フレンダはなんてこともないように、ただ答える。

フレンダ「結局、当麻とは幼馴染な訳だからね」

 そう、正しく。
 何を隠そう、不幸少年である上条当麻と金髪碧眼少女のフレンダ=セルヴェルンは、学園都市外で知り合った――所謂幼馴染なのだ。


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