過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
1- 20
81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/06/03(金) 00:17:42.18 ID:OMcsj5e5o
 幸福、とは言えずとも。
 上条とフレンダは彼らの間での平穏は手にしていたのだ。
 それはほんの些細なものであったが、少なくとも二人の間だけの幸せだった、といえたかもしれない。

フレンダ「……それでね、けっきょく、あと半年もしたらね、私に妹か弟がうまれるんだよ」

上条「へぇー、そうなんだ?いいなぁ」

フレンダ「たぶん、とうまとも仲良くできるわけよ」

 とある冬のある日。
 午後も過ぎ、帰宅時間となった頃。
 その日の彼らもやはり他愛ない話をしていた。
 周りからは目も向けられない。自分たちに近寄らなければどうでもいいというように。
 クラスの大半が出ていくのを確認した後、フレンダは立ち上がる。

フレンダ「……それじゃあ、かえろっか?」

上条「うん、帰ろう」

 そうして二人は手を繋いだ。
 幸せだった、などと曖昧なものではなく、今この瞬間に彼らは紛れもなく幸せだったのだ。
 理不尽など今は忘れ去り、二人だけの世界だったのだから。

 ――『幸せ』。
 それは全世界の人々が共通して自らの身に訪れることを望むものであり。
 神が親愛なる人々へとばら蒔くという最大の奇跡であり。
 そしてまた。
 持ち主本人にすら未だその存在を明らかにしない『幻想殺し』が打ち消す対象となる最大の異能――


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/697.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice