過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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970:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/30(水) 01:27:19.20 ID:QlOSdYbgo
 妹の素朴な疑問に、姉は苦虫を噛み潰したような表情を見せる。
 わかってる、そう、わかってるのだ。
 日頃お世話になってるという意味で渡しても問題ない。 けれど、それにしたって妥協はしたくない。
 市販のチョコレートを溶かして型に入れて固める、それだけで手作りというのはおこがましいとは思うが――それでも、渡すならそういった手作りのものがいいのだ。
 
 少年は、上条当麻はにぶい。
 ドンカンどころかドカンだ。 意味がわからないけれど、恋愛沙汰になるとそれぐらいに鈍感なのだ。
 けれども、万が一、ということがある。
 渡すものは妥協したくない。 そして、きっとその過程に込める気持ちは隠せない。
 仮に、万が一。 彼が、その事実に気がついたとしたら?

フレンダ(……目も当てられない、ってわけよ)

 受け入れられても、断れれても見る先は地獄。 前者は、最悪、と但し書きがつくが。
 恐らく、それはないと思いつつもやはり思考をめぐらさずにはいられないのだ。

 揺れ動くは乙女の心。
 天秤はゆらりゆらりと左右に傾く。
 期限は今日。 明日にはもう渡さなければならず、レシピを調べるのならばもはや一刻の猶予もない。

 ならば。
 ならば。
 ならば。

 駆け巡る思考。
 その末に彼女が下した、その決断は。


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