21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/22(日) 23:10:53.88 ID:LrbQxZtRo
「……」
御坂の答えに彼女はまたどこか悲しげに微笑みを返し。
「結局、アンタはそう言うだろうと思ってたけど。
良くも悪くも平和ボケした頭だこと。どうなっても知らないから」
「ありがと」
「どうしてそこでそんな言葉が出てくるのよ」
「だってそうでしょ? アンタは私が辛い思いをしなくて済むようにしてくれてたんだから」
「……」
彼女は無言のまま笑っているような泣いているような顔を御坂に向ける。
そこにどんな感情が込められているのか御坂には分からない。
「――フレンダよ」
「え……?」
突然出てきた名前に御坂は思わず小さく声を漏らした。
「フレンダ=セイヴェルン。結局、それが私の名前。
もっとも『私』はもうとっくに名前なんて失くしちゃったんだけど」
その言葉の裏に隠されたものがどういう類の代物なのか、御坂には判断が付かない。
けれどきっとそこに込められた思いは――。
「起きなさいアリス。お伽噺の時間はもうお終い」
そして、全てを思い出した。
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