42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/28(土) 21:26:25.75 ID:HkoM0Zyho
麦野以外にいなかった。
まず前提条件として垣根や、そして一方通行と同位の超能力者でなければならない。
そうでなくては相手が一方通行というだけで尻込みしてしまう。
候補は限られている。
第三位、御坂美琴では論外。
彼女は一方通行に浅からぬ因縁を持っているが、だからといって他の誰かを傷つけられるような人物ではない。
『心理定規』の少女の力を使い強引に抱き込もうとしても電磁能力者の頂点に君臨する彼女には精神感応能力に耐性がある。
まして自分のクローンが相手。協力関係など築けるはずもない。
第七位、削板軍覇も同じく。
彼の能力は完全にブラックボックスに隠されているがその特性は唯一垣根には想像が付いた。
あれは自分と同じような、既存の物理法則の外にある力だ。常識が全く通用しない。
超能力者七名の内の最下位ではあるものの、直接的な戦闘能力となれば一方通行ですら凌駕するかもしれない最高の『原石』の少年。
能力とは裏腹にその性格は単純明快。弱きを助け強気を挫く、往年の漫画の主人公のようなものだ。童女を害する事などできるはずもない。
第五位、食蜂操祈。彼女ならどうだろうか。
彼女は生粋の引き篭もりだ。巣から一歩も出ようとしない。
常盤台中学に君臨する女王蜂。その姿を見た者は限られている。
何か用事があるというならどんな研究者であろうとも常盤台にある専用のサロンに呼びつけられるという。
何より情報が不足している上に相手は心理戦において無敵。彼女を口説き落とすよりも一方通行を直接倒す方が容易いかもしれない。
第六位にいたってはその能力はおろか名も、性別すらも不明。
そもそも存在しているのかすら怪しい。欠番同然の扱いを受けていたとしてもおかしくない。
だから第四位、麦野沈利だった。
垣根と同じく学園都市の暗部に身を置き、殺人に躊躇する事もない。
彼女の事は多少なりとも知っている。『アイテム』発足の経緯も、それ以前も。
そして幸か不幸か垣根は麦野の懐柔に成功した。
前提条件は揃い、第二位の少年は学園都市の頂点に君臨する覇王に挑戦する。
その実――戦いの本当の場は麦野ただ一人に掛かっていたのだが。
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