76: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/23(月) 21:40:15.29 ID:4nmE+42o0
あの時、自分が不用意な発言をしなければ、こうならなかったのだろうか。
確かに、それは事実ではある。
だが、何も言わなければ織莉子はとうに壊れているだろう。
もし、あの時父親の父親の代わりになってあげられたら。
少なくとも、こういう未来にはならなかったかもしれない。
けれど、それもまた歪んでいる。
他人への愛を受け取ろうと、何の喜びも得られないだろうから。
結局、全ては遅いのだ。
動きだした歯車を、車輪を止めることは叶わない。
だからこそ、キリカは彼女に尽くす。
父親にその多くを割かれた、残り物の有限の愛。
そのために、彼女は無限の愛を捧げ続ける。
たとえ、それがどれだけ歪んだ行為でも。
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