過去ログ - 一方「どンなに泣き叫ンだって、それを聞いて駆けつけてくれるヒーローなンざいねェ」
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31: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/05/26(木) 01:30:41.99 ID:KACOPQpWo

先日、一方通行を拘束することに躍起になって暴走した馬鹿な一部の研究者どもの所為で、この実験における私設部隊は壊滅してしまった。
その代替として用意された木原数多率いる『猟犬部隊』も、『退院日』に甚大な被害を受けてしまっている。
幸い猟犬部隊の方には人的被害は無かったので体調が回復すれば持ち直せるが、当然ながらそれまで待っていることなどできない。
……そして『反対派』の妹達は、圧倒的に人数が少ないしいざという時には上位命令文の支配下に置かれて使い物にならなくなってしまう。

「俺が動くしかないって訳か。こちとら病み上がりだってのに」

「申し訳ありません、こちらの不注意で……」

「過ぎたことを言っても仕方ねえ。アイツらがここまで野蛮な手を使ってくるとは俺も思ってなかった……、?」

そこまで言って、垣根は違和感を覚えた。
野蛮な手。
そうだ。普段の彼女たちならそうそう使ってくることなど無いような、強硬手段。
先日御坂妹が堂々と研究所に侵入してきた時、木原数多が騒ぎ立てなかったのは彼女たちがそういう性質の持ち主だからだ。

そう。彼女たちは、基本的によっぽどのことが無ければこのような暴力的な手段を取ってこない。
それに、ここまでするだけの理由が彼女たちがあるのか、という疑問もあった。

セレクターとは、『反対派』の妹達を最終信号の上位命令文から守る為の装置だ。
ただ、あまり妹達の身体を弄繰り回してしまうと『実験』に支障が出てしまう恐れがあるので、内蔵型ではなく装備型になっている。
形は黒いチョーカー。
そこから電極のようなものが伸びていて、こめかみに張り付けることで効果を得られる。

また、上位命令文を無視するだけでなくネットワークに接続したままの状態でも思考をネットワークに漏らさないような機構もある。
上位命令文を無視できず、思考をネットワークに流してしまってこちらの考えや作戦を筒抜けにさせてしまうこともある彼女たちにとって、
これほど必要不可欠なものもないだろう。

……しかし、言ってしまえばそれだけだ。
『推進派』の妹達が持っていたって、何の価値もない。だってあちらは上位個体を擁しているのだから、そんなものは必要ないのだ。



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