691:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/03(日) 02:53:38.41 ID:dLcdmaZco
「なんだなんだ!?」
浜面は思わずワゴンから降りてその弾け飛んだ道路へと向かった。
するとそこには、
「ッ!!?」
巨大な石像に乗る金髪の女がいた。
一目見てわかった。
―――侵入者だ。
どう足掻いても勝てないだろう。浜面は素早い判断を下し、ワゴンへと駆けこんだ。
「あらぁ?うふふ、第一村人発見、てかぁ?」
シェリー=クロムウェルは、目の前のワゴンをとりあえず叩き潰して、
暴れながら禁書目録と虚数学区の鍵を探そうと決めた。
とりあえず最初の犠牲者は、目の前のワゴンに乗っている人々だ。
シェリーは舌舐めずりをしながら、エリスに獲物を狩るよう指示を出す。
エリスはズシンズシンと音を立てて走ってきた。
浜面は慌てて車を発進させようとするが、エンジンがうまくかからない。
学園都市製の車がなんてベタな真似を!!と心の中で叫びながら必死で鍵を捻る。
しかし、背後からは見た事も無いほどの巨大な石像が迫ってきている。
これは車を乗り捨てた方がいいのではないか、と生死を分ける判断を迫られた浜面だが、
思考は白いシスターによって中断された。
「ここは私に任せてほしいかも」
インデックスは、ワゴンから飛び出して、エリスの前に立ちはだかった。
「ばっ!!ガキが無茶してんじゃねえよ!!」
「先に行って!!狙いは多分、私かひょうかだから!!」
「な」
に言ってるんだ、と言おうとしたのだが、その叫びはインデックスの透き通るような声に遮られてしまう。
「左方へ歪曲せよ(TTTL)」
一言、宣告した。
それだけで、エリスがインデックスに向かって振り下ろすはずの拳は、左にそれて地面を叩きつけた。
どういうことだ、と浜面は考える。同時に、エンジンがかかった。
「早く、私が時間を稼ぐから」
逃げて。とインデックスは視線で訴える。
そうだ、インデックスが何をしたのかなんて考えている暇は無い。
「クソッ!!適当なとこにこいつら放り込んだら、戻って来るからな!!」
女の子に守ってもらうなんて、本当に情けねえな。と自嘲しながらようやく走りだせる状態になった車を、前方へと進めだした。
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