過去ログ - とある仮面の一方通行
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789: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/07/18(月) 21:58:30.49 ID:bvHREq1Lo
「エレベーターを操って何の得があるのかしら」

1階での出来事を知らない芳川は、プリーステスの行動に首をかしげた。

「まあ、どうでもいいわよね」

芳川を捕らえるべく伸びてきたプリーステスの髪の毛を避け、再びジオを放つべく駆けた。

「ジオ!」

威力にして妹達の『欠陥電気(レディオノイズ)』程度だろうか。
しかしそれでも、妹達の放つ雷撃の電圧は5万ボルトに達する。
とはいえ媒体が無ければその威力は半減するのだが。

「狙いはあなたじゃなくて、エレベーターなのよね」

芳川はエレベーターにジオが直撃した事を確認すると、手に持った小型拳銃をカシキヤヒメに投げ渡した。
それを受け取ったカシキヤヒメは、1発エレベーターに向かって発砲する。
すると弾丸は、エレベーターのボタンを直撃し、エレベーターが3階に向かって移動を始めた。

プリーステスは、移動を始めたエレベーターを見てそれを止めるためか、髪の毛をエレベーターの扉の間に滑り込ませる。

「そんな隙を作ったら、攻撃したくなるに決まってるでしょうに」

カシキヤヒメは着物を着ていたのだが、手に持った小型拳銃を袖の中へと滑り込ませた。
すると何かの骨を砕いたかのような鈍く低い音が鳴り響く。
音が鳴りやんだと思ったら、カシキヤヒメの着る着物の袖から、再び小型拳銃が出てきた。

「何か、ハガ○ンっぽい能力よね」

カシキヤヒメの能力そのに、『作成』。
『観測』した物を材料にして、任意の何かを作り出す事が出来る。
ただし、無から有を作る事は出来ないし、例えば、鉄原子から炭素原子を作りだすなど、ある元素を別の元素に造り変えることなども出来ない。
また、カシキヤヒメが触れた物でないと『作成』は発動しない上に、発動までタイムラグがあるので、最低でも5秒は触れないといけない。

「そんなわけで、擬似レールガン!」

芳川の言葉に反応したカシキヤヒメは、手に持った小型拳銃にジオをかける。
すると短い銃身に視認出来るほどの強力な電気を帯び、そしてカシキヤヒメが引き鉄を引くと、摩擦熱やジュール熱等の大きな熱量を帯びた弾丸が銃口から飛び出した。
音を置き去りにしたその弾丸は、プリーステスを捉え、エレベーターの扉を破壊してプリーステスをその中に吹き飛ばした。

プリーステスがエレベーターの通路に体をうずめているのを確認すると、芳川はカシキヤヒメの握る小型拳銃に目をやった。


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