811: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/07/19(火) 18:17:11.61 ID:RlPjrsIWo
・・・
<ホテル・グランドデトロイト F3>
「芳川の奴どォやってこのシャドウの中を潜り抜けたってンだ?」
「それが彼女の力ってことでしょう」
「芳川さんが居たらこれから探索が楽になりそうだな」
「まァ、今は居ねェンだけどな……」
見渡す限り、シャドウ、シャドウ、シャドウ。
芳川は10階から3階までは階段で下りてきたそうだ。
しかし怪我と言う怪我は見られなかった。というか戦闘らしい戦闘は1度しかしてなかったそうだ。
すなわち、それこそが芳川の力。観測する力は周りに居るシャドウすら捕捉できると言う事だろう。
これなら芳川を待った方が良かったかもしれない。
何にせよ、そんな事を言っていても仕方がない。一気に駆け抜けるとしよう。
一方通行達が意を決した瞬間、無線に連絡が入った。
『どォした?』
『芳川が空き地までで護衛は十分だそうで、今からクマと共にそちらに向かいます。
と、ミサカは事後承諾で連絡します』
『……あいつがそう言うなら、大丈夫なンだろォな。それなら、今ホテルの3階に上った所に居るが……』
『出来ればそこで待っていてもらえませんか?すぐに合流します』
『了ォ解』
一方通行は無線での会話を終えると、階段の段差に座り込んだ。
「9982号とクマが来るらしいから、少し待つぞォ」
「あれ?早くね?」
「なンかテレビの外に行ったのは芳川だけらしい」
確かに、どちらかと言うとホテルからいつもの空き地の方が危険だろう。
そもそも打ち止めが狙いなら10032号の報告ももっと重大な物になったはずだ。
ならばクマと共に9982号が戻って来る、と言うのは悪くない。
「もう逆に一旦帰るのもありな気がするんだけど」
「そォだなァ……どォせ天井クンは出られないもンなァ……」
「いや、そういう問題でも無いんだけど」
「well、どうせ天井亜雄は悪徳研究員だから。私が言えた事でもないんだけど」
「助けるつもりはねェンだが、正直情報は欲しいンだよなァ……」
一同はげんなりとした様子で、その場に座り込んだ。
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