980:やべェ天田きゅんの事忘れてた。彼とは連絡がつかなかったということにしてくr ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/07/29(金) 01:29:49.49 ID:kQbivQgpo
「まず、この部屋に盗聴・監視の類はねェだろォな」
「そのような事はありえんよ。この部屋を何だと思っているんだ、君は」
所謂社長室。最も警備が厳重な部屋だ、聞くまでも無いのだが。
「一応だ」
「そうか、ならいいんだ。それで……」
チラリと一方通行を見やる。どうみても手ぶらだった。
「君が「ペルソナ」を扱えると言う事実を確認したかったのだが……『召喚器』は無いのか?」
「あァ?ねェよンなモン。上条位か、召喚器を使ってンのは」
「「は?」」
召喚器を使っての召喚が当たり前だと思っていた(一応タカヤと言う少年が召喚器無しで召喚していたが、それは特殊な例である)一同は、その言葉に開いた口がふさがらない、と言った様子だ。
いち早く平静を取り戻した美鶴が話を聞く。
「ま、待て、ならここで召喚してみてくれないか?」
「ハァ?この世界でそンな事が出来ンのかァ?」
そのような事、試した事もそもそも考えた事も無かったと言った様子で一方通行は美鶴の質問に質問で返した。
「……ンン、多分出せねェなァ」
美鶴や他の面々が考える中、一方通行は少し唸り声をあげると、ペルソナは出せなさそうだと判断する。
そんな一方通行に猜疑心を抱いた美鶴が尋ねる。
「……君は本当にペルソナを使えるのか?」
「『マヨナカテレビ』っつゥ場所があるンだが、そこでなら」
どうやらペルソナの発動条件が一方通行と他の一同とは異なるらしく、
一方通行から自身の抱える事情を語った。
オルソラにも分かるよう、新しい単語が出るたびに解説を加えながら。
・・・
「……成程、やはり学園都市はそのような実験をしていたのか」
一方通行の話を頭の中で噛み砕きながら、美鶴は納得したように頷く。
「どういう事だァ?」
「ああ……最近な、学園都市から研究者が来ててな……」
「……そいつの名前は?」
「田木原一(たぎはらかず)と名乗っていたが……どうにも偽名臭くてな、イマイチ信用の出来ない男だったよ」
聞いた事のない名前だった。知っている研究者だったらすぐにでも学園都市に帰ってボコにしていたところだが、帰った後に調べなくてはならないようだ。
とはいえ桐条家の総帥が偽名臭いと疑っているのだから、恐らく検索にかかる事は無いだろうが。
「しかし鈴科君って言ったっけか?学園都市ってーと超能力者を育成する!って奴だろ?
お前も何かつかえるの?なら見せてくれよ!」
伊織は何やら憧れの戦隊物のヒーローを見たかのような子供じみた笑顔で、能力を使用する事を頼む。
「……そォだな、一応の信用の証として、少し位見せても良いか……」
「一応のってオイ」
伊織の突っ込みの後、オルソラは楽しそうにクスクスと笑った。
その心は、恐らく素直じゃない一方通行に対しての笑いだろう。
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