166: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/06/01(水) 22:36:19.68 ID:FPZSYdpM0
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がやがやと声が聞こえる。
どうやら一時間目は終わってしまったらしい。眠っていた身体が重かった。
もともと寝起きのいいほうではないけれど、この重さは異常。
頭痛もさっき保健室に来たときよりもひどくなっていた。風邪が移ってしまったのかも知れない。
さやか「……はあ」
思い切り、息を吐く。
手にかかった自分の息が転校生のときのように熱かった。
こりゃまずいな、と思う。丁度その時保健の先生が入ってきて、「調子はどう?」
さやか「……まだよくないかも」
出来るだけ悪く見せないようにあたしは言う。
先生が「うーん」と唸って額に手を当てた。「ちょっと熱あるわね」と手を離し、「どうする?」
さやか「もうちょっと寝とく」
どうしても早退はしたくなかった。
しかし、朝からどうも少し調子がおかしいと思っていたらこのせいだったのか。
先生が、「あと一時間寝てだめそうだったら早退ね」と出て行った。
あたしはほっと再びベッドに寝転んだ。
しんどいのに、眠くはなかった。眠れない。
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