126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/11(木) 21:39:00.27 ID:pNWNt2dIO
「当麻……ね、これ、どうするの?なんにも見えない」
「そりゃー目隠しだしな。どうって、そのままでしたいなーと……嫌だったか?」
「……嫌じゃない……」
まるで自分などいないかの様に二人の会話は続く。
彼がしたいコトは、彼女が嫌じゃないコト。
恋人同士が身体一つでする事なんて大抵はソレしか思い付かないものだ。
海原の困る、という表現は少し違うかもしれない。
意味がわからない。どうしてこうなったのかもわからない。
ただ同じだ、と思った。
ほんの数時間前と。
わかるのはあの時彼と彼らを大きく隔てていた壁はなく、ただ彼女の瞼に薄い壁が一枚張られているだけのこの空間で。
あのビルで起こった出来事が、ここでもう一度起こるという事だけ。
そして海原もまた、その場を離れない事を選んだという事だけ。
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