過去ログ - 少年「安価を交えつつ敵討ちする」
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131: ◆Y706p.....[saga]
2011/06/19(日) 22:37:24.59 ID:NmE9UHCVo

少し間を置いて、受付が二枚の紙を持って戻ってきた。

「……お待たせ致しました。一日護衛、報酬10000Gの依頼で宜しいですね」
「あぁ」

応えるシックスの傍ら、6は無言で頷いた。
ギルドでの勝手が解らない以上、受け答えはシックスに任せておこうと決めたからだ。

「こちらの依頼は、当窓口では仮受注という形になりますが宜しいでしょうか」
「あぁ。だろうと思っていたさ、構わねぇ」
「仮受注……?」
「依頼主に会ってから、契約を結ぶかどうか決まるってこった」
「成る程」

確かに、内容が内容だ。
人柄なり、実力なりを確認したくはあるだろう。
冒険者登録不問、つまり受注者の実力も経歴も解らないのだから尚更だ。

「冒険者登録はされていらっしゃいますか?」
「いいや、オレもコイツも登録してねぇ」
「解りました」

二枚の紙の内、薄緑の紙にペンを走らせながら、受付は言葉を続ける。

「依頼主様は近郊の宿にいらっしゃる筈です。詳細は依頼主様に――」
「一つ、聞きてぇ」
「何でしょうか?」
「姫っつーのは一体誰だ? どこぞの国の王女なのかぁ?」

6が抱いていたのと全く同じ疑問を、シックスが発した。
「姫」という言葉を用いている事から、お忍びとも考え難い。
単なる自称、という可能性もある。

「そう、ですね……」

途端に、受付の言葉がぎこちなくなった。



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