過去ログ - 少年「安価を交えつつ敵討ちする」
1- 20
88: ◆Y706p.....[saga]
2011/06/06(月) 23:40:25.74 ID:kk4i54ako

そう、魔法の発動には詠唱を要する。
それは、どれ程高位の魔術師にも言える事だ。
しかし先程、男に詠唱を行う素振りは見られなかった。

「……距離があったんだ、聞こえない程小声だったというのも考えられる」
「さぁて、どうかな?」
「若しくは、衝撃か、空気に触れると起爆する類の爆薬か」
「……成る程なぁ!」

だが、ふふん、と男は鼻を鳴らす。

「二割正解、かな?」
「二割、だけか……」
「極少量であれだけの爆発を引き落とす爆薬なんて、そうそう手に入らないからねぇ」

確かに、先程投げつけられた恐らく瓶であっただろうそれは、
爆発の規模を考えれば相当小さかった。

面白い物を見せてあげよう、と男は再び懐に手を伸ばす。

「させるかっ!」

男を睨み付けながら、6は剣を水平に振った。
遠心力にでも引き摺られる様に、刀身が男目掛けて伸びてゆく。

しかし、男は側にあった街灯に回り込むことでそれを回避した。
鈍い音と共に、刀身は収縮する。
6は小さく舌打ちした。

次いでシックスが男を斬り込もうと駆けた。
しかし、彼が右腕を振り下ろすよりも先に、男は懐から取りだした「それ」を突きつけた。

「それ」から飛び出した長い棒状の物が、シックスの肩を擦った。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
328Res/177.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice