過去ログ - 魔王「武器を下ろせ。お前と戦う気はない」その3
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◆JbHnh76luM
[sage saga]
2011/06/09(木) 01:52:29.49 ID:JKte4x/jo
― 魔王城 謁見の間 ―
魔王「待たせて申し訳ない、大統領殿」
大統領「いえ、こちらこそ急に面会を申し出てしまって申し訳ない」
魔王「して、用とは?」
大統領「既にお耳に入っているかとは思いますが、北の遺跡の巨像についてです」
魔王「耳にしている。大統領殿はあれを聖王国の物としたい、と?」
大統領「その通りです。もちろん、あれを使って他国を侵略などとは考えておりません。誤解なさらないよう」
魔王「しかしだな、あの巨像を支配するのは不可能に近いと思うぞ」
大統領「何らかの方法があるはずです。既に賢者の学院にも協力要請を出しました。魔王殿にもご協力願いたい」
魔王「う、うむ……だがな」
大統領「そして、この目的達成の暁には貴女に正式にプロポーズをさせていただきたいのです」
魔王「大統領殿、その件については先日丁重にお断りしたと思うのだが」
大統領「私は諦めません。貴女のような聡明で美しい女性を今まで見た事もない。私の心は貴女に奪われたままなのです。どうか私の申し出を受けていただきたい」ジッ
魔王「も、申し訳ないが私には心に決めた者がいるのだ」
大統領「勇者殿、ですか」
魔王「その通りだ。大統領殿のお言葉を借りるならば、私の心はあやつの物なのだ」
大統領「ですが、勇者殿は既に……」
魔王「そ、それはそうなのだが……」
大統領「勇者殿を貶めるつもりはありませんが、彼はすでに亡き者。今を生きる魔王殿にとっては過去の人物ではありませんか?」
魔王「そんなことはない! 現に……」
大統領「現に……?」
魔王「……なんでもない。だがな、私は勇者以外の男性と親密になる気はないのだ。どうかわかっていただきたい」
大統領「……そう、ですか」シュン
魔王「申し訳ない。北の遺跡の件については私もこの後直接出向いて調査を続行する。巨像を支配下に置くというのは不可能に近い事だとは思うが、調査結果は伝えよう」
?「閣下、お気を落としませんように」ソッ
魔王「何者か?」
大統領「申し遅れました。この者の紹介もあってこちらに来たのです」
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