過去ログ - 一方通行「なァ木原くン。その楽園ではずっと一緒にいられるのか?」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage saga]
2011/05/29(日) 22:19:25.32 ID:ZZs8tIq1o


黒く硬質な色と紅く脆弱な色が交差して――ふと黒が和らぐ。

「なっさけねぇ顏してんじゃねーよ、馬鹿が。
ここよりマシなとこに決まってんだろ? まあなんだ。楽園ってとこかぁ?」

「はァッ? ……なンだよ楽園ンン?」

「おーう! パラダぁあイスッ! ってヤツだな」

「……大丈夫か、木原くン……。ついに頭イカれちゃったンじゃねェの?」

「おいやめろ、本気でかわいそうなもの見る目で俺を見るんじゃねえ!
まったく、俺の慈悲深さをなめてんじゃねえぞ。
                        ・ .・ .・ .・
来週は俺がこの手で作り出してやった一方通行の誕生日だろーがよ。

そのくらいのプレゼント、やらなきゃ格好がつかねぇだろ。
それともクソガキには絵本でも買ってやるかあ?」

その言葉を聞いた瞬間、さっと顔が熱くなるのを少年は感じた。

「そンなもンいらねェよ!」

覚えていたのか――いや、当たり前か。
彼にとってはその日は、偉大なる実験を成し遂げた記念日なのだ。

それでも嬉しくて、赤く染まった顔を見られぬように俯き高鳴る鼓動を気がつかれぬように距離をとる。


――そして、心底安心した。



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