過去ログ - ほむら「ごめんなさい,マミさん」
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2011/05/31(火) 00:17:46.60 ID:T7zCsBzF0
  
 ティーセットをまとめて,流しに持って行く。本を本棚に戻す。栞はそのままにしておいた。キッチンから 
 布巾を取り,ガラステーブルに点々とついた紅茶の飛沫を拭き取っていく。 
  
 ぽたり,ぽたりと新しい水滴がテーブルに落ちて,いつまで拭いても終わらない。自分が汚したものくらい 
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2011/05/31(火) 00:18:16.36 ID:VaCi1s+Fo
 こういうのを待ってた 
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)
2011/05/31(火) 00:18:30.32 ID:T7zCsBzF0
  
 必死に口元を抑えて嗚咽をかみ[ピーーー]。乱暴に瞼をこすり,洟をすすり,頬を叩く。カチューシャを引きちぎ 
 るように抜き取り,滅茶苦茶に髪を掻きむしる。ああきっといま,私ひどい顔してる。 
  
 女の子がそんな顔しちゃダメよ,もっと可愛く笑いなさいな。 
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)
2011/05/31(火) 00:19:45.17 ID:T7zCsBzF0
  
 あの人は,私のループが始まる時点ですでに魔法少女になってしまっている。だから,どうしても,どう 
 やっても,救うことができない。何度も何度もあの人を救う道を探した。でもその度に,私の希望ははか 
 なく打ち砕かれてしまった。 
  
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)
2011/05/31(火) 00:21:18.94 ID:T7zCsBzF0
  
 先輩。ずっと学校に行けなかった私の,はじめての先輩。やさしくて,少しお姉さんで,面倒見がよくて, 
 時々お茶目で,頼りがいがあって。真っ白な病室で夢見ていた,少女漫画に出てくるような理想の先輩。 
 人を頼るのがすごく下手だった私が,はじめて心から信頼することのできた人。 
  
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)
2011/05/31(火) 00:22:12.53 ID:T7zCsBzF0
  
 リビングの茜色は少しずつ褪せていく。いつしか涙も涸れてしまった。もう一度テーブルを拭いて,布巾を 
 キッチンに返す。バルコニーへと続くガラス戸に,私の姿が映り込む。予想通りとても不細工な顔。そして 
 どこか,はじめてあの人と会ったときの私に戻ったみたい。 
  
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)
2011/05/31(火) 00:22:55.27 ID:T7zCsBzF0
  
 紅茶の香りを胸一杯に吸い込んで,もう一度大声をあげる。さあ,おしまい。戻れなくなる前に。カーテン 
 を閉め,茜色の光線をかき消す。 
  
 大丈夫。私はまだ,戦える。 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)
2011/05/31(火) 00:23:29.95 ID:T7zCsBzF0
 本当に短くてごめんなさい。ほむマミがもっと流行るといいな。 
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2011/05/31(火) 00:27:47.39 ID:VaCi1s+Fo
 乙カレー空間 
 同好の士のSSが読めて実に嬉しい。こんなに嬉しいのは3年ぶりくらいだ 
  
  
  
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/05/31(火) 01:24:16.47 ID:9OmEAsmro
 乙ー 
 マミほむいいよね 
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