448:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)[saga]
2012/11/18(日) 14:56:01.09 ID:Gt0d6GHAO
それに彼は金融街に来て、一体何を思って、なんのために戦うんだろうか……
―――いや、今はええ。今は余計なこと考えんとこ
そう、今は余計なことを考えず、目の前の戦いに集中するべきだ。
相手のことをじっくりと考え、思いを馳せることは後でいくらでもできる。
全てはバランスディールが成功してから。
それまで気を抜くことは許されない。
しかし気持ちを落ち着けてみると改めて気付いた。
緊張している。
当たり前だ。負ければ未来が失われ、しかもその被害は自分の身の回りの人々にも及びかねないのだから。
―――自分だけやったらまだええんねやけどなぁ
そんなことを思っていると、ビルの壁面にはやての黒いバランスシートと、増川の青緑色のバランスシートが出現した。
増川のシートははやてのシートよりも一回り大きい程度だ。
資産レベルも余り離れていないし、バランスディールの調整には丁度いいぐらいだろう。
―――高町さん、見てる言うとったし、今頃離れたところにいるんやろな
ディールが始まる前、落ち着いて行きなさい、とはやてに助言をしてくれた高町。
相も変わらず優しい笑顔を向けてくれた彼は、はやてのディールを見守ると言っていた。
―――あかんあかん。集中、集中……と
シートはお互いに激しく衝突。
その間に、境界線が走った。
―――始まる
それを合図に、増川とはやても額にミダスカードを翳す。
『OPEN DEAL』
アナウンスと共に666秒がカウントを始める。
はやてにとって三回目に当たるディールが、幕を開けた。
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