56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)[saga]
2011/06/07(火) 23:27:22.58 ID:tmmsM0LAO
「管理局とやらは?」
「私も報告がお仕事ですからね。…私の方も局は動かないと思いますけど。」
クスッと笑いながら言うエイミィ。
二人は金融街を調査するために、それぞれ別の組織から派遣されている。
ジェニファー…ジェニファー・サトウは国連機関、国際通貨基金である通称“IMF”から調査のため極東金融街へと派遣された日系人である。
対するエイミィ…エイミィ・リミエッタは世界を管理し、その安定を図る巨大組織“時空管理局”からの派遣であり、地球人では無い。
古くから金融街への調査に取り組んできたIMF。
そして頻繁して発生している次元震、その調査のために管理外世界である“地球”を調査している時空管理局。
両組織は密接には関わってはいないものの、一応同じ金融街調査という目的があるため協力関係にあった。
「…あ、そろそろ始まるようね。」
「あの子、勝ってくれればいいけどなぁ…」
「車椅子…って時点で勝てる見込みが少ないように思えるわね。」
「でもつい先日に初戦で勝ったアントレの大学生がいたじゃないですか。」
「ま、確かにアセットの強さによって勝敗は大きく左右されるけど…」
先程から手に持っていたキャンデーをもう一度口に入れる。
「初戦で大事なのは事態を上手く飲み込めるかどうか、それに限ると思うわ。」
「そうですけど…」
不安げに息を吐くエイミィ。
「かわいそうですよ。あんな子が…」
はやてと丁度同い年ぐらいの知り合いの魔導師の少女二名の顔が、エイミィの脳裏に浮かんだ。
「…選ばれたって言うからにはそれなりに素質があるんでしょ。じゃなきゃ子供のアントレが珍しい、なんてことにならないだろうし。」
「だといいんですけど…」
眉を悩ましげに潜めながら、金色の瞳を通してエイミィは、はやてを見守るようにして観察を続ける。
499Res/527.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。