130: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/17(金) 22:16:30.23 ID:YSdw+2iGo
どうやらみんな聞いていたらしい。
話が早くて助かる。
あの会話はそのまま流すには、あまりに重過ぎるものを抱いていた。
「暁美さんは、明らかに何かを隠している」
「そうさな。 まあ当初から何もかも色々と怪しかったけど」
「でも、まどかへのあの態度は」
「僕には異様とも見えたね。 あの執着振り、よほどの事情があるんじゃないかな」
「……そんなことを言いたいんじゃないよ、あたしは」
「分かってるわよ。 あの子は悪い子じゃないわ」
「隠し事もヘッタクソだしな、悪事働けるタイプじゃないことだけはよく分かる」
「おいおい聞いていきましょう。
あの子も、きっと何か事情があるのよ」
そこまで話したところで、また頭痛が再燃した。
ああ、これは夕方までの復帰はダメかもしれない。
いや人の命が懸かっているのだから、そんなことは言ってられないのだが。
「キュゥべえー…………これなんとかならないかしら」
「…………もう試して失敗していることを期待して聞くけど、魔法で一発じゃないのかい」
ああ。
そんな方法があった。
インチキだー!という悲痛な叫びが一つ、部屋に響く。
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