過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」4
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7: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/06/05(日) 23:57:40.92 ID:gv52cjXA0

「お前の母親に尋ねたことがあった。どォして俺に優しくしてきやがる、ウゼェくらい構ってくるンだってな」

初めて聞く話に、美琴はちくんと胸の奥に引っ掛かりを覚える。
勝手にそんな深く重い話をしていた母親への反発と、自分に相談してくれてもいいのではという一方通行への不満。
しかし、文句を口にするよりも、息を詰めて言葉に耳を傾けることを美琴は選ぶ。


「もっとテメェ自身に優しくしてやれってよ。間違ってりゃ、幾らでも指摘してくれるお節介な奴等がウゼェくれェお前の回りには馬鹿面下げて揃ってンだからよ」





『だって、私は見た事がないもの。きっと目にしてたら、こんな風に出来なかったかもしれないわね。でも、この目にしてない。だから、憎めない。

でも、シロくんが美琴ちゃんも、妹ちゃん達も、それに想ちゃんも大事にしてるところはしっかりと見てきたから。だから私はシロちゃんがとっても大好き』


『都合の良いところだけ見てンじゃねェよ』


『わざわざ穿り返してまで都合の悪いことを直視しないといけないの?』


『俺のやったことはそォいうことだろォが』


『それはシロくんの中の理屈。生憎、美鈴さんは其処まで努力して人を憎む努力をする程暇じゃないの。やらなきゃいけないことばっかりだもん

 差しあたってはアンチエイジングかしら。孫も出来たし、老け込まないようにますますお手入れは欠かせなくなったからね』


そっと、美鈴は一方通行の頬を撫でた。


『いいじゃない。都合の良い事で。それが間違ってたら、間違ってるって、ハッキリ言ってくれる人が君の回りにはいるんだもん。

もっと自分に優しくなりなさいよ。私から見れば、君も美琴ちゃんも自分への優しさがちょっと足りないわよ?』



そう言ってウインクをしてきた美鈴の笑顔に不覚にも見惚れてしまった。






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