過去ログ - QB「魔法少女の軍事利用だって?」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/06/06(月) 01:36:38.03 ID:12Scx6eE0
 エマと母親は、父親を見る。何を言っているのか分からない、
という様子の母親であったが、エマは小さく頷いた。

「分かった。エマ、お前は悪魔なんかじゃない。天使だよ。」

 そう言って、父親はエマを抱きしめる。
少し躊躇したものの、母親がそれに続く。

「驚いたわ・・・エマが本当に天使になっちゃうなんて。」

「私は悪魔じゃないの・・・?」

 母親はエマを抱きながら、彼女に頬をすりよせる。
そんな訳ないじゃない、と言っているかのように。
言葉を開いたのは、父親であった。

「エマは馬鹿げた事を言っている。お前はまぎれもなく、
僕らの天使だよ。」

「内緒にしていたけれど、エマにいい事を教えてあげよう。
このアメリカには、天使だけの街があるんだ。僕らもそこへ行こう。」

「あなた・・・?」

 母親もエマも、父親の言っている事が飲み込めずにいた。

「さあ、引越しの準備だ。早ければ明日にでも出たい。
詳しい事は、後で・・・」

「分かったわ。」

 父親は気づかれないように小さく、
エマの方へ首をちらっと動かす。
母親はそれを察し、引越しの準備に取り掛かる。
エマも気づいてはいたが、気づかない振りをする。

「エマは今日はおやすみ。」

「分かったわ、パパ。おやすみ。」

 軽くキスをして、エマは階段を登っていった。


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