過去ログ - もしも「まどか☆マギカ」が2クールだったら
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122: ◆NqJArk5IVdBU[saga　sage]
2011/07/18(月) 19:48:52.33 ID:r/KjmkIDo
まどかが埋めた顔をホンの少しだけ起こす――というか、数センチ分、締め付けを緩めただけで
それ以上目もくれていないのだが、それでもそれは、異変に対する確実なリアクションだった。
ほむらはいよいよ顔を赤くして、声にならない声で、唇を震わせる。
まどかはもう一度顔を強く埋めなおして、くすくす笑い出した。

まどか「ほむらちゃん可愛いー」

ほむら「ひっ！？」

そう言うと、力の抜けたほむらを自重で押し倒すのだった。
エイミーがこちらを見て、それから欠伸をした。
まどかが胸の中で顔を擦り付ける。それから胸骨のあたりにキスするような仕草をした。

ほむら「〜〜〜〜ッ！」

それからまたじっと、癒しの感触に没頭し始めた。
ほむらはすっかり顔を紅潮させて身じろぎ一つできなくなったが、
混乱した思考は止まることなく続いた。

ほむら（恥ずかしい。いっそレズになったほうが楽になれるのかしら。
　　　　でも、ダメね。有り得ないわね。相手はまどかなんだし。
　　　　未来の事も全部知った上でからかってるのかもしれないし。
　　　　そういえばこの子って、自分の人生が全部見えてしまってるわけよね。
　　　　だとすると、じゃあ、将来のパートナーや家族の事は、どう考えてるんだろう。
　　　　人生を全うするつもりなら、そういう人がいてもおかしくないし、
　　　　運命の赤い糸じゃないけど、それが誰か分かれば、早く結ばれたいというのが人情よね。
　　　　だったらもう、その人の所にいって、その人を抱き枕にしてくれないかしら。
　　　　ああ、でも、それ、なんだか面白くないわね。
　　　　私が男の人と入れ替わってもこんな風にはならないだろうし。
　　　　やっぱり面白くない。邪魔しちゃおうかしら。
　　　　ああ、それにしてもこの子、いつまでこうしてるつもりなんだろう。
　　　　私がドキドキしても引くどころかお構いなしだったし、そういえば――）

ほむら（そういえば、さっきこの子、笑ってたわね）

ほむら「……まどか」

まどか「ふぇ？」

ほむら「あなたもしかして、落ち込んでるフリしてない？」

まどか「…………」

数秒の沈黙。

まどか「そっ、そんなことないよ！」

しかも、どもった。
胸から引き剥がしてまどかの顔を確認してみる。
顔が緊張で赤くなっていく。
どう見ても、下手な嘘をついている顔だ。

ほむら「……仕方ないわね、もう」

もう一度抱き寄せて、頭を撫でてやる。
さっきと違って、羞恥心は消えて、安堵の気持ちで満たされるのを感じた。

罪悪感の薄れ。厚かましい慣れなのかもしれないが、
彼女が辛い思いをせずに済むなら、それが何よりだと思えた。

まどかが腕の中で笑ったような気がした。



owari

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