過去ログ - もしも「まどか☆マギカ」が2クールだったら
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35: ◆NqJArk5IVdBU[saga]
2011/07/04(月) 21:07:19.63 ID:sQTKwEORo
 杏子が跳びかかり、容赦なく突きの連打を浴びせる。
 一撃でも当たれば、杏子の槍は容易くほむらの体を貫くだろうが、ほむらは盾も構えずに悠々と
かわし続ける。
 ここまでは杏子の予想通りだった。

 杏子は敢えて踏み込みを浅く突く。
 当然、少しのスウェーでかわされる。鼻まで届きそうな切っ先を突きつけられても、ほむらは
涼しい顔をしている。
 そこから体を捻って、姿勢を低く、前方へ滑り込ませ、横薙ぎで足元をすくう。
 ほむらが地面を蹴って飛び退く。
 杏子はそこで初めて槍を変形させて、多節棍の形態を取る。薙ぎ払った勢いのままに多節棍を
伸ばし、空中のほむらを追う。

 確実に捉えたはずが、多節棍はむなしく絡まり、ほむらは後方に易々と着地していた。
 杏子の髪が解ける。杏子は、地面に落ちそうになるリボンを慌てて拾った。

杏子「どうなってんだオイ。一体、何をした?」

マミ「今のがあなたの魔法ね、暁美さん」

 そう言うマミは、ほむらの能力を目撃したものの、はっきりと理解できたわけではない。

ほむら「何度も言わせないで。私はあなた達と戦いたいわけじゃないの」

杏子「……チッ」

 杏子は加えたままのポッキーを噛み砕いた。
 隅にいた黒猫が、またほむらの足元に寄ってくる。

杏子「だったら、何なんだよ、ただのイチ魔法少女でござい、ってか」

 ほむらはそこで少し考えてから、口を開く。

ほむら「全てを明かす事はできないけれど。
   杏子、あなたがここに来た事は幸運かもしれないわね」

杏子「はぁ?」

 杏子は困惑する。

杏子「名前、言ったっけか?」

ほむら「どうかしら」

 ほむらは、マミと杏子を見回して、言う。

ほむら「二週間後、この街にワルプルギスの夜が来る。私はあなた達に協力してほしい」

マミ「信用しろって言うの?」

ほむら「私はあなた達よりも未来の事が分かる。あいつに対抗するには、仲間が必要よ」

杏子「ふうん……ワルプルギスの夜ね。確かに手強いが」

ほむら「私は別に、あなた達が吹き込まれたような、妙な考えは持ってないわ。
   あいつさえ倒せば、この街を明け渡しても良い。手を貸してほしいの」

杏子「乗ったよ。ほら、食うかい?」

マミ「……少し考えさせてもらえるかしら」


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