過去ログ - 天子「どうせ私なんか、術もアニマもない、人間のクズなのよ!」
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24: ◆ABsCEpS5PQ[saga]
2011/06/13(月) 21:26:15.27 ID:tIjaTx+e0
樹の枝のようなものが絡んだ、琥珀のようにほんのりと煌きを放つ紅い結晶。
幽香さんはそれを「見せてみなさい」と勇儀さんから受け取ると、わざとらしく片目を閉じて鑑定を始める。

幽香:
過去に見た文献にこんなのが載ってたわね。
確か同型の物が南大陸でも発掘されていた筈よ。
名前は確か……そう、アンバーマリーチ。
樹と獣の……。


私と勇儀さんは顔を合わせてゴクリと息を飲む。
いつの間にか起きていた霊夢も脇で壁に凭れかかったまま眠そうな目で話を聞いていた。


幽香:
樹と獣の……クヴェルよ。
やったわね!

霊夢:
クヴェル!?

勇儀:
クヴェルか!

妖夢:
これが……クヴェル!
こんなに近くで見たのは初めてだ。


先程からも只ならぬアニマを感じ取ってはいたが、幽香さんの口からクヴェルと聞いてから、その暖かさがより一層強く感じられた。

霊夢:
すごい!クヴェルだなんて!
貸して貸して!


先程まで見せていたのとはまた別種の明るさを見せる霊夢は幽香さんからアンバーマリーチを両手で受け取ると、それを掲げうっとりとした表情で眺めた。


霊夢:
綺麗……、これ、どこにあったの?

幽香:
その箱の中よ。

霊夢:
嘘?何も入ってなかったじゃない。

勇儀:
実は二重底だったんだ。
それにみょんが気が付いた。

幽香:
そうね、みょんの御手柄。
さっきは及第点だなんて言ったけど、これなら上出来よ。


なんか、さっきから幽香さんが妙に優しい気がする。
打ち解けると性格が変わるタイプなのだろうか。


妖夢:
や、やめてくださいよ。
これはみんなで見つけたんですから。



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