241:1 番外編は>>226から[saga]
2011/07/01(金) 20:16:17.16 ID:APfO/ntI0
事が終わってしまえば、そこには7人の敵兵が転がっていた。
まだ息のある者もいたわけだが、その場に留まり続ければ
先ほどと同じように、また狙撃されかねない。
私達は建物の中へ戻り、壁を切り裂いて教会を目指す事にした。
危険な事に変わりはないが、少なくても大通りを走るよりは
ずっとマシなはず、と考えての事だった。
その考えは正解だったようで、通りを挟んで教会の向かいにある
ビルまで、私達は辿りつく事が出来ていた。
砲撃のためなのか、はたまた空爆のためなのか。
教会の入り口の前に、屋根についていたハズの十字架が
黒く焼け焦げて落とされていた。
その十字架を踏みつける沢山の軍靴。
今まさに、そこに集まる敵歩兵の分隊が
教会への突入準備をしているように見えた。
それぞれの武器を教会のドアへ向けて。
「そこに入るなあぁァァ!」
私から理性というものは無くなっていた。
真正面から突撃する私の背後から杏子の声がしていたが
何を言っていたのかは全く思い出せない。
腕に、肩に銃弾が食い込まれる。
私は興奮していたためか、それを痛いとも思っていなかった。
ただ熱かった。
はっと我に返った頃には、私と杏子の足元には
血の海の中に沈む6人分の死体があった。
しかし、今回だけはそれに対して罪悪感を感じない。
「シスター!」
杏子は教会のドアを開け、叫びながら中へと入る。
シスターは避難しているに決まっている。
そうあって欲しかった。
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