過去ログ - 京介「妹たちに安価で悪戯する」 その2
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980: ◆5yGS6snSLSFg[saga]
2011/06/29(水) 16:41:01.61 ID:VI0bNXsQo
「気まずいなんてレベルじゃねえぞ」

親父たちが現役でないならまだしも、もし現役であってみろ。
“色々と聞こえてるくるからやるなら静かにお願いします”というメッセージと取られかねんぞ。
そもそもからして、食事中に渡す意義がわからねえ。

「まあ、いい。今回は割とすんなり誤魔化し方を思いついたからな」

ふっ、まあ見てろって。俺の危機回避能力をな。
例によって、勢いで誤魔化す方針なのは変わらないけどな。

早々にリカバリー方法を思いついた俺は、早速朝のコンビニへと走った。



「親父、お袋。渡しておきたいものがあるんだ」

家族そろっての朝飯時に、俺はそう切り出した。

「む……なんだ?」
「プレゼント? 京介にしては珍しいじゃない。でも、今日って何かの記念日とかだっけ?」
「記念日か。確かにそう言っても差し支えない」

正直ふざけ半分でないとやってられないが、そこをぐっと堪え、深刻な顔で語りだす。

「俺、ようやく気付いたんだ。だから、何も言わずこれを受け取ってくれ」

そう言って、近藤さんを差し出す俺。

「「「ぼふぉあ!」」」

味噌汁、お茶、米粒をそれぞれ吹きだす親父にお袋、そして桐乃。

「京介、貴様! 朝からなんの冗談だ!」
「冗談じゃねえ! こんな真似冗談でできるか!」

俺の、まっとう?な反論に。思わず「む……」と押し黙る親父。
桐乃は口をぽかんと開けて思考停止状態に陥っている。
そらそうだろう。兄貴が、何をとち狂ったのか、朝飯時、家族の前でいきなり近藤さんを取り出すんだもんな。
考えるのを放棄したくなるのもわかるよ。

「俺、やっと気づいたんだ」
「き、きき、気づいたって何を?」

なぜか異様に動揺するお袋。

「俺の妹は桐乃一人だってことに!」
「「……はあ?」」
「何を言っとるんだ、京介」

一転して、全員が同じようなリアクションを取る。
呆れたような、不可解なものを見たような……もっと端的に言うと、「暑さで頭でもやられたのか?」みたいな表情。

「……次の休み、クーラー買いに行くとするか。流石に、京介の部屋だけクーラーなしは可哀想だったな」
「ええ。そうしましょうか」
「うん、そうしてあげて」
「待ってくれ、俺は正気だ」


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