過去ログ - 紬「ね、私を連れ出して?それで一緒に踊るの」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
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2011/06/24(金) 23:34:40.47 ID:U05CTEOP0
私はベンチに座り、空港ロビーを行き交う人々を眺めていた。
人と荷物の集まる場所である空港。
そして、ホリディシーズン真っ盛りの今。
ロビーを行き交う人の数も普段の何割か増しのように見える。
でもだからと言って、ただ全体の雰囲気がせかせかした余裕の無いものになっているかと言うとそれも違っている。
例えば、今、私の目の前を通り過ぎて言った家族。
こどもが両親の手を引いて、一歩でも速く飛行機に乗りたいと言う感じで飛び跳ねている。
両親も子どもが他の利用客の迷惑にならないようにと言う節度を感じさせるはしゃぎ方をしていたので、それを叱り付ける事もせず、逆に合わせる様にしていて。
こどもも、そして両親もこれからの楽しい休暇に心を躍らせているに違いない。
その幸福を絵に描いたような家族の様子を見て微笑まないでいられる人と言うのは、そうはいないと思う。
だから、私もそれを見て微笑むの。
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2011/06/24(金) 23:36:14.00 ID:U05CTEOP0
紬「ね、私の休日はどうなると思う?」
旧知の人に会うと言うイベントをこれから迎える私の心臓は緊張のためか、いつもより少しばかり速い鼓動を刻んでいた。
以下略
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2011/06/24(金) 23:36:45.86 ID:U05CTEOP0
私が選択した異国の地で暮らすと言う人生は、当然旧知の人に会うと言う機会を少なくしているとこ
ろがあって、今回だって相手の方が来てくれると言う事でなければ、こう言う流れになっていない。
紬「もう、そろそろね…」
以下略
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(東京都)
2011/06/24(金) 23:37:56.31 ID:U05CTEOP0
・・・
・・・
紬「先生、お久し振りです」
以下略
5
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(東京都)
2011/06/24(金) 23:40:41.16 ID:U05CTEOP0
紬「せ、先生…、ひゃっ、ちょっと、そんなとこ…、触られたら…」
さわ子「あの頃はちょっと、ぽっちゃりしてたし、正直澪ちゃんほどでは無いと思ってたけど、ほら
ここらへんもすっきりして…、うーむ、これほどの逸材とは思わなかったなー」
以下略
6
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2011/06/24(金) 23:41:56.38 ID:U05CTEOP0
紬「え、ええ、そうです!もう、先生と私は友達です!ね!」
さわ子「だから、これからは、先生ではなく、あの頃のりっちゃんや唯ちゃんみたく、さわちゃんと呼ぶこと」
さわちゃん…。
以下略
7
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(東京都)
2011/06/24(金) 23:42:50.85 ID:U05CTEOP0
だが、一言発する毎に上がっていく私とは逆に、さわちゃんのテンションがどんどんと下がっている事に気付く。
紬「さわ…、ちゃん…?」
さわ子「ごめん、この年でさわちゃんはきつかったかも…。ムギちゃんももうあの頃の私と同じぐらいになってるんだし…、でも私なんか未だに一人身だし…」
以下略
8
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(東京都)
2011/06/24(金) 23:46:22.36 ID:U05CTEOP0
・・・
さわ子「凄い車!私なんかまだちっちゃいのに乗ってるのに!」
以下略
9
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(東京都)
2011/06/24(金) 23:47:01.61 ID:U05CTEOP0
さわ子「少し羨んで見ただけだから」
紬「いや、それだと、やっぱり…」
さわ子「ふふ、冗談よ。じゃ、お願いね、ムギちゃん」
以下略
10
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2011/06/24(金) 23:51:02.35 ID:U05CTEOP0
・・・
さわ子「凄い加速」
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11
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(東京都)
2011/06/24(金) 23:57:46.62 ID:U05CTEOP0
・・・
前を走るトラックが近づく。
紬「前がクリアじゃないと、ちょっとね…」
以下略
12
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2011/06/25(土) 00:07:14.54 ID:IDuT0c1r0
さわ子「ね、ムギちゃんはこっちに来て、どれぐらいになる?」
紬「そうですね…、もう…、五年ぐらいですか?」
さわ子「そう…」
以下略
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(東京都)
2011/06/25(土) 00:22:18.84 ID:IDuT0c1r0
・・・
紬「着きましたよ、さわ子さん」
さわ子さんは長いフライトの影響かそれなりに深く眠っていたようで、まだきちんと覚醒し切れてはいないようだった。
以下略
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2011/06/25(土) 00:52:55.53 ID:IDuT0c1r0
さわ子「意外と普通の家ねえ?」
紬「それは…、って、はい?」
さわ子「えー、だってだって、車はこんなんだし、実家はあんなんだし、別荘もあんなんだし、それ
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15
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(東京都)
2011/06/25(土) 01:06:11.46 ID:IDuT0c1r0
・・・
さわ子さんはティータイムスタンドを見て、はしゃいだ様子を見せている。
さわ子「これよねー、本場って感じで、この二段のスタンドがねぇ…、あー、テンション上がっちゃうなぁ、スコーンも良い香りだし…、これ焼き立てよね?」
以下略
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2011/06/25(土) 01:10:37.60 ID:IDuT0c1r0
さわ子「私のところにお嫁に来ない?」
上手い返しが出て来なくて私は少し口ごもる。
紬「えっと、いや、その…」
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2011/06/25(土) 01:11:27.16 ID:IDuT0c1r0
さわ子さんは、私がそんな風に考えているのを知ってか知らずか、スコーンを三つほど、ビックリするようなスピードで平らげる。
さわ子「あー、美味しかったわ。それに紅茶もね。久し振りに入れて貰ったムギちゃんの紅茶、やっぱり最高だったなぁ」
紬「お粗末さまでした」
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2011/06/25(土) 01:13:51.14 ID:IDuT0c1r0
ムギ「はい…、何で…、しょう…?」
さわ子「ここには一人で?」
ムギ「ええ、今は」
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2011/06/25(土) 01:15:08.87 ID:IDuT0c1r0
そう、ルームシェアをしていただけですもの。
さわ子さんは、フッとと真顔に戻って言葉を続ける。
さわ子「ねえ、この部屋って…」
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2011/06/25(土) 01:20:48.87 ID:IDuT0c1r0
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私の同性愛者としての人生は、今から遡ること十年ほど前、周囲のストレートな人間達が異性に興味を持つのと同じ頃にスタートしている。
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2011/06/25(土) 01:38:10.72 ID:IDuT0c1r0
確か、それは新緑の季節、五月の放課後の事だったと記憶している。
私は頭の中で何度も描いたファンタジーを現実のものをとすべく、行動を開始した。
紬「ねえ、○○さん」
以下略
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