過去ログ - 杏子「あたしの恋はベリーハード」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[sage ]
2011/06/30(木) 20:28:15.65 ID:pd9i2CU5o
今まで胸に鬱積してきたもろもろに、それをほむらに気取られているという事実が沁み渡り、
胸のつかえが震え出すのを感じた杏子は、それを何とか沈めようと冷えたソフトドリンクを胃袋に流し込み続けた。
「あなた、まだ美樹さやかを自分の掌握下に置くことが出来ていないのね」
図星を指された杏子が思わず視界に入れてしまった隣の顔は、恋人が他の女とはしゃぎ合っているというのに、
眼前のガラス越しに広がる澄んだ空の青か、凪いだ翡翠の海か…そのどちらで例えようかというほど穏やかである。
杏子にとっては恨めしいまでの境地に、ほむらは達していたのである。
「あんたはあの娘が他の女と楽しそうにしていても平気なのかよ?」
追い詰められて直球のような質問しか出来ない杏子を一瞥し、ほむらはグラスを手に取り、
その淵をなぞるように、液面から突き出たストローを一周させ、ドリンクの中の氷を鳴らしながら言った。
「当たり前じゃない」
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