過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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◆nW2JZrx2Lo
[saga]
2012/02/06(月) 01:50:36.52 ID:0eURSEjko
そう嘯く少女に、一方通行は鼻を鳴らす。
「……『闇』は解体したはずだ。俺がそォ仕向け、クソどもはそォ話を進めた。
なのにこの期に及ンで、なぜオマエみてェな連中が生き残ってやがる?」
ロシアの雪原で一方通行らを回収するために現れたヘリコプターの中で、彼は暗部の人間相手にそう恫喝した。
統括理事会がそれに恐怖し屈したとは思えない。
それでも『グループ』のメンバーに対する締め付けが弱まったように、暗部に囚われた人間は解放されたはずだ。
「あー、あったね。確かに人質やら借金やらで縛られたメンバーの解放は通告があった。
実際に捕まっていた人間は帰ってきたし、借金は帳消しにされた。
暗部が行ってた非合法実験の被検体にされて、暗部以外には行くところのなかった『置き去り』に対しても社会復帰プログラムが組まれたようだし」
当然、その対象には『白鰐部隊』の残党だって含まれている。
事実彼女の旧知の人間は残らず光の世界へと引っ張り上げられたようだし、彼女にもその誘いはあった。
けれど、少女は光の世界を拒絶し、闇の世界に残っている。
「だけど、あなたは1つ勘違いをしている。暗部で働いていた人間の皆が皆、弱みを握られて従事させられていたわけじゃない。
非合法の汚れ仕事ゆえに巨額の報酬のため、命を賭けたスリリングな任務のため。
人によって違うと思うけどさ、そういう理由で動いていた割とどうしようもない部類の連中だっているんだよね。
そういう連中からしてみたらさ、あなたのした仕事って有難迷惑に近いと思わない?」
ざわり、と『油性兵装』の背後で黒く溶けた床材が泡立つ。
何か隠していると見た一方通行は、注意深く周囲を観察しながらも少女から目を離さない。
「金、スリル。オマエが闇に残った理由はどっちだ」
「どっちでもないよ」
一方通行の問いに、少女は短く答えた。
揺るがない、自らの中に確とした芯を持つ者の声で。
「私はただ、誰よりも強くありたいだけ」
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