過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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◆nW2JZrx2Lo
[saga]
2012/02/06(月) 02:11:08.40 ID:0eURSEjko
だが、どれほど巨大な弾頭を使おうが、どれほど高速で撃ち出そうが、単純な破壊力では核爆発にすら耐える一方通行の反射膜を貫けはしない。
強力であればあるほどむしろ使用者への反射は苛烈なものとなる。
「理解できねェな。そンなに自殺してェのか」
「いや、死ぬ気はないよ? だって」
ギチギチと『破城鎚』を砲台に固定するためのゴム束が軋む音が響く。
それを抑えつけている安全装置を1つ1つ外しながら、『油性兵装』はにやぁと心から楽しそうに笑う。
「あなたが『反射』して変なところに飛んで行ったら、そこにいるかもしれないあなたのだーいじな『妹達』ちゃんたちが死んじゃうと思わない?」
その言葉に、一方通行は心臓に氷水を流し込まれたかのような感覚を覚えた。
最後の安全装置が外され、戒めを失った『破城鎚』は瞬時に音速の数倍へと加速する。
それと反比例するかのように、迫りくる『破城鎚』を前にして時間が奇妙に緩やかに流れる。
あれが直撃すれば、一方通行は確実に肉片一つ残さず消し飛ぶだろう。
あれを反射すれば、どこにいるかも分からぬ『妹達』が死ぬかもしれない。
本能はどうするべきかを告げている。
理性もどうするべきかを叫んでいる。
反射するべきか、しないべきか。
とっさに電極のスイッチに当てられた指は答えを決められぬまま、極限まで引き延ばされた刹那の時間は消費され尽くされる。
直後、施設を丸ごと揺るがすほどの凄まじい大震動が炸裂し、腹の底に響くような轟音と共に地下構造の一部が大きく崩落した。
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