過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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◆nW2JZrx2Lo
[saga]
2012/03/10(土) 04:17:41.07 ID:fiKeJx/Ho
「……は?」
至近距離で大口径榴弾が爆発したかのような、鼓膜が破れそうなほどの大轟音が巻き起こった。
間違いなく直撃はした。
しかし、『破城槌』が生み出すはずの暴力と破壊の痕跡は、彼女の視界には存在しない。
上を見上げれば一度目の攻撃が残した痕跡が見える。今の攻撃だってそれと同じ威力はあったはずだ。
『破城槌』は、ある一点で止まっていた。
自分が持っていた運動エネルギーによって自らの身を潰すことすらなく、まるで一方通行が伸ばした腕に受け止められたかのように。
一方通行自身はその場から一歩も動いていない。
弾頭を受け止め、悠然とその場に立っていた。
『反射』したのなら、既に『油性兵装』の元へと弾頭は跳ね返っているはずだ。
『操作』したのなら、あらぬ方向に弾頭が突っ込んでいてもおかしくはない。
ならば、この結果は何だ。
『破城槌』が持っていたはずの運動エネルギーはどこへ消えた。
その答えは、一方通行の口からもたらされる。
「ベクトルの『分割』ってところだな。
このバカでけェ寸胴が持っていた運動エネルギーは別の方向を向いた10万通りのベクトルに分解して逃がした。
これ自体が圧倒的な破壊力を持っていても、分解しちまえば大したことはねェンだよ」
例えば、とあるベクトルOAがあるとしよう。
そのベクトルは仮想点Xを通る2つのベクトルOXとXAの合成によって求められる。
逆に言えば、この仮想点Xを設定することでベクトルOAはOXとXAの2つに分割が出来るようになる。
この仮想点をX、X’、X’'……と大量に設定してしまう。
それだけで、巨大なベクトルを小さな多数のベクトルへと分解することができるようになる。
あとは一方通行自身と物体の接点から、物体の持つ運動エネルギーを分解したベクトルに乗せて発散させてやればいい。
そうすることで、『反射』でも『操作』でもなく、擬似的な物体の『停止』が可能となる。
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