過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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903: ◆nW2JZrx2Lo[saga]
2012/03/10(土) 04:32:01.53 ID:fiKeJx/Ho

「……お姉様」

 呼びかける。

「お姉様ぁぁぁぁっ!!」

 闇の中へと叫ぶ。しかし望む答えはない。 
返事の代わりに彼女に与えられたのは、背後からの強烈な一撃だ。

「あぐぅっ!?」

 脳が揺れ、彼女の体が横倒しになる。薄れゆく意識の中で必死に背後を確認すると、円筒状に戻された奇妙な剣を振り下ろした『第三次』の姿があった。
1人ではない。5、10、いやさら多くの数がその背後に見えた。
剣を振り下ろしたのとは別の個体が通信機に向かって話している。

「──対象Bの制圧終了。これより捕縛し、連行します」

『りょーかい。大事なゲストだ。くれぐれも"丁重に"扱えよ?』

「承知しました」

 通信相手の声がスピーカーから漏れ聞こえる。
どこかで聞いたような声だ。意識の黄昏をさまよう白井には、それが誰だか分かりはしなかったが。

『……んで、対象A、御坂美琴の方はどうなった?』

「おね、対象Aは29982号の突撃により足を踏み外し、縦穴を落下。
 直後、縦穴底面に水分を多く含む重量物が叩きつけられるような音を観測しました。
 対象Bの呼び掛けに対しても応答はなし。
 確認はこれから行いますが、状況から考えると──」

 彼女は言葉を切る。
その次の言葉は、まさに意識を失おうとする白井にもしっかりと聞き取れた。



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