過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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◆nW2JZrx2Lo
[saga]
2012/04/04(水) 03:11:44.93 ID:KuXo2uTOo
揺れる一方通行に向けて、『リプロデュース』が突進する。
反射的に回避しようと身体を反らすも、そこはやはり彼女の方が上手。
のけ反った一方通行の顔面に向けて、思い切り肘を突き込んだ。
「がぁふぁッ!?」
寸止めの要領で引かれた肘は狙ったはずの鼻をわずかに逸れ、一方通行の頬を打つ。
しかし、それでも彼の軽い体を吹き飛ばすには十分だった。
彼の能力を使えば一発の攻撃を回避することは簡単だったはずだ。
しかし、それをしなかったということは回避する気が無かったのか、あるいは、
「限界が近い、ということですか」
倒れ伏した一方通行の左手はしきりに電極の電源を弄っている。
基本は電極を日常生活モードにし、数秒おきに一瞬だけ能力を使って血液を体内に引き戻すことで残りの制限時間を節約しようというのだろう。
纏う衣服が朱に染まったり脱色されたりと大忙しで、もう反射を使っている余裕はないようだ。
「……便利な能力ですね。電極のオン・オフをするだけでいくらでも自身の延命ができてしまう。
実験に投入され、あなたに殺された"ミサカたち"には、そんなことは出来なかったのに。
『このミサカ』は四肢をもがれて他のミサカたちの死体に埋もれ、絶え間なく苛む激痛に耐えながらただ死を待つことしかできなかったのに……!」
彼女が今生きているのは、あくまで研究者の気まぐれによる実験が功を奏したからにすぎない。
彼らの思い付きが無ければ、彼女たちは生きたまま姉妹の死体と共に焼かれ、DNAの痕跡すら残さず灰となって消えていただろう。
出血を阻止するのに全力を注ぎ込まなければならない一方通行は、動くこともままならない。
転がったままの一方通行に26428号はゆっくりと近づき、彼の右腕に装着された折り畳まれたままの杖を剥ぎ取って後方へと放り投げる。
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